古朴と精妙──漢代武氏祠画像石拓本ガイドブック

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NT200

尺寸: 29.7×21.0cm、厚さ1.2cm
材質: 紙

武氏祠堂とは山東省嘉祥県武翟山にある、後漢時代末期の現地の豪族・武氏一族の墓地に建てられた祠堂のことです。武氏祠堂に関する記述が最も古い文献は、北宋の欧陽脩による『集古録』と趙明誠の『金石録』です。宋代以降、武氏祠堂は黄河の氾濫のため地下に埋もれてしまいましたが、清代の乾隆五十一年（1786年）に金石家の黄易らがこの地を発掘し、これによって祠堂の部材の一部が再び日の目を見ることになりました。発掘された数基の祠堂と石闕の表面には画像及び題記や榜題が隅々まで刻まれ、その歴史的・芸術的価値に注目した人々は先を争うように拓本をとり、著録をあらわし、その後現代に至るまでの漢代画像石研究のきっかけを作りました。発見者の一人である黄易は｢朴古｣という言葉で画像の雰囲気を表現し、｢精妙｣という言葉で画像石の榜題の書を讃えており、本書のタイトルはこれにちなんでいます。本書では、これまで研究報告や学術論文でしか得られなかった専門的な情報をわかりやすい文章で解説し、数十点に及ぶ写真図版と関連文献リストを掲載しております。漢代の石刻芸術と埋葬文化について知りたい方におすすめです。

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