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"樸古與精妙──漢代武氏祠畫象拓片特展"海報
"樸古與精妙──漢代武氏祠畫象拓片特展"海報
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古樸と精妙 - 漢代武氏祠画像石拓本特別展示

祠堂とは祖先祭祀を行なう施設で、多くは住居の近くに建てて定期的に祭祀を行い、祖先を敬う心を養い一族の結束を固める役割を果たしました。この祠堂は漢代には食堂・廟祠・齋祠・食齋祠・享堂などと呼ばれていました。

漢代の祠堂は木造建築と石造建築の二種に大別されますが、木造建築は耐久年数が短いため現存する資料はありません。石造建築の祠堂は石祠・石祠堂と呼ばれ、多くは壁面などに紋様や歴史上の故事などが刻まれており、これを画像石といいます。漢代の石祠は魯西(山東省西部)・蘇北(江蘇省北部)・皖北(安徽省北部)などの各地に集中分布しており、画像石史料の最も保存状態の良い例として山東省長清県の孝堂山石祠が挙げられます。そして今回展示する山東省嘉祥県武氏祠堂の画像石は、表現内容の豊富さと彫刻技術の高さから漢代石刻藝術で最も貴重な文化遺産とされており、漢代の生活・政治・風俗・信仰・藝術などを研究する上で欠かせない資料となっています。

武氏祠堂画像石に関する記述が最初に現れる文献は北宋・欧陽脩の『集古録』と趙明誠の『金石録』で、その後南宋の洪適は画像石の一部の榜題と図像を自著『隷釈』『隷続』上で整理・収録し、「武氏祠堂画像」と命名しました。武氏祠堂はその後黄河の氾濫によって長い間地中に埋もれ、清代の乾隆五十一年(1786)になってようやく金石学者の黄易らによって発見・発掘され、再び日の目を見ることになったのです。

武氏祠堂は山東省嘉祥県紙坊鎮武宅山の北側に位置する後漢時代の石祠で、全て石材で構成されています。清代末期から民国初期の頃、武氏墓群の画像石の一部が海外へ流出し、現在武氏墓群石刻保存所には石闕2基、石獅子1対、祠堂の画像石40数点、1・2号墓出土遺物を残すのみとなっています。

今回の特別展示は主に史語所所蔵の武氏祠画像石拓本で構成されています。蒋英炬らによる祠堂の各石室の復原案に従い、展示コーナーでは武梁祠・前石室・左石室と石室単位で画像石の拓本を配置しています。また、武栄碑・武班碑や武氏祠研究関連の重要文献も展示しています。