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内閣大庫の檔案

史語所所蔵の内閣大庫の档案は、もともとは清朝宮廷の「内閣大庫档案」の一部で、各種公文書約三十一万点から成ります。内容は詔令・題奏・移会・賀表・三法司案巻・実録稿本・各種黄冊・簿冊、内閣の各庁房処と修書各館の档案や試題・試巻など多岐にわたっており、明清時代の政治制度・社会・経済・軍事・法律を研究する上で欠かせない文献資料です。これらの档案は清代末期に収蔵庫の破損により内閣大庫から運び出され、その後所有者がたびたび変わりましたが、史語所の創始者傅斯年と陳寅恪の奔走により、最終的には史語所が購入・所蔵するということに落ち着きました。
この展示コーナーは「満洲族の天下」「公式文書」「科挙の試験」という三つの主題で構成しております。ここでは、内閣で保管された制詔・誥敕・題奏本章・史書・朝貢國表章などや、内閣の各庁房処と修書各館の档案、科挙の試験問題・答案用紙や大金榜・小金榜などを展示しています。これら一連の档案は、清代の制度・社会・経済などを研究する上で大変重要な位置を占めています。