卜骨
城子崖遺跡の下層より出土した龍山文化期の資料。裏側に鑽孔と火で炙った痕跡がある。鑽孔の形は後の殷代に広く見られるT字形ではなく円形で、卜辞が彫られていない点も殷墟出土の甲骨とは異なる。この当時の卜骨はまだ卜辞もなければ、占いを行う上での系統的な鑽鑿の手順もまだ確立されてはいなかった。しかし民族学に基づく類推から、このように刻み目をつけたり火で炙った骨は占いに使用したとみて間違いないであろう。つまりこの卜骨は、龍山文化期の人々の精神生活の一面を表しているのである。
- 典藏號
- R021421
- 期間
- 紀元前2600-前2000年
- 尺寸
- 全長14.2cm、幅5.3cm
- 出土地
- 山東省歴城県龍山鎮 城子崖遺跡出土
- 材質
- 骨