殷代の白陶とされるものの中で出土資料は非常に少なく、完形品となるとさらに貴重な存在となる。このような殷代白陶出土資料は全て殷墟第1期から第2期にかけての大型・中型墓から出土している。この資料は器形は罍に似ているがやや小ぶりで、蓋にはキノコ状のつまみがついている。本体上には褶曲紋が全面に施されており、褶曲紋の内部はさらに雷紋で埋められている。蓋のつまみには渦紋が、蓋の表面には蟠龍紋が施され、蓋の内側と圏足の内側には銘文として「五」の字が刻まれている。
- 典藏號
- R000167
- 期間
- 紀元前14世紀後期-前11世紀中葉
- 尺寸
- 高さ19.0cm、口径10.6cm
- 出土地
- 河南省安陽市小屯331号墓出土
- 材質
- 陶─白陶
- 備註
- 3D史語所名品ギャラリー──白陶雲雷紋蓋付罐