獣面甲飾
辛村墓地では十数組におよぶ人(または獣)面甲飾が出土している。出土地点はM2・M8・M19などの中・大型墓からで、出土点数や型式の豊富さでは他の西周墓地を大きく引き離している。人(または獣)面甲飾の各部位は表現が明確で、目・耳・鼻・眉・口などはっきりと識別可能である。各部品の裏側や縁には穴があいていることから、武具の上に縫い付けられていたと思われる。多くは墓室の南壁に立て掛けられたような状態で、轡飾(たづな)や円鑣(くつわ)などの馬具と一緒に出土したため、以前は馬の頭部に装着された飾りと誤認されていた。しかし現在では戦士の鎧の前後に縫い付ける青銅製の装飾品であると推定されている。
- 典藏號
- R019970
- 期間
- 紀元前11世紀中葉-前771年
- 尺寸
- 長さ25.5cm、幅23.5cm
- 出土地
- 河南省濬県辛村2号墓出土
- 材質
- 青銅